研究課題/領域番号 |
20K16709
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山本 浩大郎 帝京大学, 医学部, 助手 (40847729)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 画像診断 / 透視 / 動態解析 / 呼吸機能 / 肺血流 |
研究実績の概要 |
健常成人ボランティアに協力していただき、様々な呼吸条件(立位、臥位、息止め、早い呼吸など)での透視画像を収集した。この意図としては立位、臥位の違いにより、肺の拡張しやすい部位が変わることが知られており、その結果が画像にどう影響するかを確認するためである。また、息止めをすることにより血流の抽出がしやすくなるか、早い呼吸により解析が難しくなるのかなどの解析手法への影響を調査する目的である。 その結果、体格や撮影条件などでも解析結果に影響することがわかってきた。具体的には、痩身、筋肉質などでも呼吸筋の収縮による密度の変化によって画質に影響することがわかってきた。また撮影条件としては装置の電圧や電流の固定などを行わなければ解析結果にも影響が出る可能性出てきた。そのため今回の研究では電圧を固定して撮影を施行した。 このデータを元に精度が高くなるための撮影条件の検索やアーチファクトを適切に処理するソフト側の解析手法の修正を行い、当初の目的であるCOPDや肺塞栓の研究につなげていく。昨今の医療状況により呼吸機能検査などとの比較が難しくなり、学術的な成果はまだ挙げられていないが、今回収集したデータ解析を行い、論文化していく予定である。 今後の予定としてはCOPDの診断がついている症例に関して直近の呼吸機能検査との比較検討や造影CT検査で肺塞栓症の診断がついた症例に関して造影CTとの検討を行っていく予定であり、該当科との協議を行っていく。今回の研究結果をふまえることで、それぞれの検査目的に応じた適切な撮影手法で研究を行うことができると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
まず、すでに集積していた透視画像に関して解析を行ったが、透視装置自体にかかっているフィルタの処理が修正できず、違う装置での新規のデータ収集を余儀なくされた。 また、当初CTでの視覚的な気腫性病変との比較を行う予定であったが、goddard分類自体がCOPDの重症度との関連が怪しいものであり、呼吸機能検査との比較を行う方向に修正した。しかし、昨今の感染症による医療状況の変化に伴い、研究施設での呼吸機能検査を行うことが難しいということが倫理委員会に承認提出中に判明した。そのため計画を練り直す必要性が生じ、まずは健常成人のボランティア研究を行い、画像解析手法の純度を高めることとした。その倫理委員会の承認を得るまでに再度時間を要し、遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
まずは今回集積したボランティア研究の結果に関して検討を行い、解析手法の洗練を行い、論文化を目指す。新規の呼吸機能検査の実施が難しいため、ボランティア研究の結果を用いて帝京大学呼吸器内科と協議を行い、すでに得られている呼吸機能検査と新規に取得する透視画像の比較検討を行う。また、並行して循環器内科と協議し、造影CTにおいて肺塞栓症の診断がついた症例に関して透視撮影を行い、肺塞栓症の診断に寄与できるか検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度行った研究の結果に基づいて、透視装置の設定の修正などに対する費用や論文執筆に関する英文修正などの費用や学会参加費などに使用する。また解析に時間がかかることがわかってきており、よりhigh specなPCやHDDを購入検討している。
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