研究実績の概要 |
<心不全モデルマウスの作成>オスのブラックマウスを用い、セボフルレンによる全身麻酔下に横行大動脈縮窄術を行い、心不全マウスを作成した。処置前、処置後、照射前、照射後の心臓エコー検査により、手術手技により心不全状態となっていることについて確認し、手技が安定的に行われていることを確認した。 <照射>X線照射のための、鉛遮蔽板を整形、作成した。炭素イオン線照射のための金属ボーラスを作成し、適切なビームの整形を検討した。また照射したマウスについて、現在の手技で適切な範囲が照射されていることを確認した。照射線量について、条件検討を行った。X線については、諸家の報告やヒトの頻脈性不整脈に対する照射研究の線量としての報告がある25Gyを参考に、20Gy,30Gyの照射を行った。その結果、心不全に対して改善効果がより得られた30Gyを基準に、炭素イオン線照射は物理線量で30Gyと、生物学的効果を加味して30Gy(RBE)となる物理線量10Gyでの実験を行った。炭素イオン線照射においても物理線量30Gyでより改善傾向が見られたため、以降の実験にはX線についてはX線、炭素イオン線ともに物理線量で30Gyを用いて行うこととした。
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