研究課題/領域番号 |
20K16726
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
渡邊 慶明 神戸大学, 医学部附属病院, 医学研究員 (80769612)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | PET-MRI |
研究実績の概要 |
本年は、心サ症におけるPET-MRIのPET撮像法の最適化を試みた。現時点で心臓サルコイドーシスはPET-MRIの保険適応になっていない。そこで、心臓サルコイドーシスにおいてPET-MRIで行いたいものは主に炎症であることに注目し、我々のグループが行っている不整脈に対する冷凍バルーンアブレーション(CRB)後の肺静脈の炎症をPET-MRIで可視化する研究において集めた症例を使用し、検討をおこなった。この研究において、得られた心臓のPETデータを,呼吸性ゲーティング(rg),心臓性ゲーティング(cg),デュアルゲーティング(dg)(両者の組み合わせ)で再構成し、炎症の起きているPVとBlood pool(BP)の SUVmaxとStandard Division(SD)を計測。画質と病変部の描出能力については,SNR(Signal-to-Noise-Ratio),SUVmaxablated,CNR(Contrast-to-Noise-Ratio)をFigure of Merits(FOM)としそれぞれの再構成を比較した。その結果、Rgは炎症を可視化するために必要ではなかったが、Cgはメリットがあるかもしれないという結論を得た。上記結果をWeb開催となった欧州放射線学会議(ECR)にて発表した
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初一年目で行う予定であった心サ症におけるPET-MRIのPET撮像法の最適化に関しては十分に行えたと考える。同内容はECRで発表を行い、PET-MRIによる炎症の可視化という内容でJounal of arrythmiaに掲載された。PET-MRIの撮像条件の最適化という意味では順調に経過しているが、心臓サルコイドーシスでの応用に関しては保険適応の関係ならび、このコロナウイルス流行により症例の収集に難渋している状態である。
|
今後の研究の推進方策 |
心臓サルコイドーシスにおけるPET-MRIの保険収載が当面見込めないため、T1MAP、T2MAPならびにTaggingなどのMRIにおける定量化ツールの評価をPET-MRIよりも優先して施工する予定である。 また、PET-MRIに関しては前向き研究が行えるよう倫理委員会にかけていく予定である
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの流行に伴い学会がWebに変更となったため旅費が大きく減少した。 次年度以降はOnsiteの学会が再び増加すると予想されるのでそれらの参加費用に充てる予定である
|