本研究は7 Tesla MRI(7TMRI)の定量的磁化率マッピング(QSM)を用いて、内頚動脈狭窄症に対する頚動脈内膜剥離術(CEA)後過灌流症例における術前後での鉄沈着を検出し、認知機能との関連を検証した。当施設の7TMRIのマルチエコー法では、画像の歪みが強くなる欠点が明らかになった。故に7TMRIに比べ、歪みの少ない3TMRIで同施設の他の研究班が同解析を適用した。その結果、術前の皮質磁化率と術後の脳血流の変化は、術後認知機能と関連する事が分かった。7Tでの撮像は継続しているが、歪みの問題を解消できればより鉄沈着をより高感度に検出できる事が期待される。
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