免疫療法中、緩徐に進行する固形癌を照射した際のアブスコパル効果(AE)発生割合を明らかにする。登録時より2ヶ月以上前の状態と比較し病変増大が安定(Stable disease)の範疇であることを緩徐進行と定義。休薬期間中の照射を依頼された症例を前向きに観察した。対象は12人。AEを6人(50%)に認めた。AEありの群は、なしの群に比し1年無増悪生存が良好であった(p=0.008)。AEありの群のうち2人は免疫療法を終了し、無治療・無増悪生存中であった。Grade3以上の毒性はなかった。免疫療法中、緩徐進行する対象への照射は、半数でAEが期待でき有望な戦略と思われた。
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