研究実績の概要 |
2020年度、研究代表者の高田は、卵巣腫瘍のUltra-fast DCE MRIおよびIVIM撮像実験を行い、撮像プロトコルを確立した。Ultra-fast DCE MRIは、造影剤注入から10秒おきに5分間連続してDynamic撮影を行い、研究のみならず臨床診断においても有用な画像が得られている。IVIMは、multi-b (b = 0, 10, 20, 30, 50, 80, 100, 200, 400, 800, 1000, 1500, 2000)の画像を得ている。現在まで90例近くの卵巣腫瘍を撮影し、画像、臨床、病理データの収集を行った。 臨床データについては、年齢、血中/腹水中腫瘍マーカー値、Interval debulking surgeryの症例については化学療法のレジメンと回数を収集している。病理データは、可能な限り手術検体の病理切り出しに高田が参加し、病理医、婦人科医とともに肉眼所見、病理組織像を確認している。その場で画像との対比を行い、悪性腫瘍については良性/境界悪性成分の有無や分布についても確認している。 また、血流解析用のソフトを購入し、解析手法について検討を重ねている。様々な腫瘍における血流解析の論文を検索している。 今年度は、日本医学放射線学会総会、北米放射線学会(Radiological Society of North America)、日本磁気共鳴学会、婦人科腫瘍学会など多数の学会に参加し、情報収集を行った。
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