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2020 年度 実施状況報告書

3D遅延造影MRIにおけるCompressed Sensingの有用性検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K16761
研究機関愛媛大学

研究代表者

中村 壮志  愛媛大学, 医学部附属病院, 助教(病院教員) (50794468)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード心臓MRI / compressed sensing
研究実績の概要

本研究の目的はCompressed Sensing (CS)を併用した3D遅延造影MRIの有用性を従来の2D撮像法と比較検討することである。CSを用いてボリュームデータで遅延造影を撮像できれば、従来に比して小病変の検出能が向上し、心筋障害の早期発見にもつながると考えられる。また、動的臓器である心臓を息止めの必要なく撮像できることは、患者負担の大きな軽減につながり、検査成功率の上昇にも寄与すると考えられる。現状でCSを用いて心臓MRIを撮像できる施設は世界的にみても限られており、本研究によって最適な遅延造影の撮影・評価法が見出されることで臨床応用に繋がることが期待される。
MRIにおいては、撮像時間の短縮と画質の向上はトレードオフの関係にあるため、令和2年度にはまずは、CSを用いた場合の最適な撮像時間と画質の関係を検索し、パラメータ構築に努めた。その結果、スライス厚1.4mm、倍速加数7.2倍程度で、診断に十分な最適な画質を、短時間で得られることを確認した。従来の2D撮像では、スライス厚は6mm程度が一般的であり、スライス厚を可能な限り薄くすることで、スライス間の微細な遅延造影の評価が可能になると思われる。また、従来は患者に複数回の息止めを強いていたが、CSを用いることで自由呼吸下での撮像が可能であり、患者負担の軽減に繋がり、検査成功率も向上すると思われる。このパラメータを用いて、実際に心疾患精査でMRIを撮像する患者に同意を得た上で、通常の息止めでの2D遅延造影に加えて、自由呼吸下での3D 遅延造影の追加撮像を開始した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、パラメータの設定が可能であった。また、循環器科からの心臓MRI検査オーダーも通常通りであり、計画は順調に進捗している。

今後の研究の推進方策

患者データが出揃った段階で、撮像時間や画質評価、遅延造影範囲などについて、2Dと3Dを比較検討、統計解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響で、国内外の出張が減少し、主に旅費の支出が減少したため。令和3年度に新たな物品費や出張費として計上する予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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