IgG4関連疾患と臨床的に診断され,1年以上の経過で比較可能な画像データを有し,初回検査時にステロイド治療がされていない108例を対象として,腹部大動脈周囲炎あり郡(70例)となし郡(38例)の2郡において,各種モダリティの画像データ,血液検査値,患者情報をもとに解析を行った.動脈拡大において,腹部大動脈径(mm)を経過観察期間(年)で補正した値で,あり郡に有意差を認め,大動脈周囲炎の存在は動脈径拡大に寄与していると考えられた.大動脈周囲炎あり郡において多変量解析を行った結果,初回動脈内腔長径と病変形態が境界明瞭であることが正の相関を示した.
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