• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実施状況報告書

肺超音波検査を用いた新生児肺炎の新規診断法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K16839
研究機関茨城県立こども病院(小児医療・がん研究センター)

研究代表者

星野 雄介  茨城県立こども病院(小児医療・がん研究センター), 小児医療研究部門, 研究員 (00867195)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードSMI / 肺超音波検査 / NICU / 肺炎 / 無気肺
研究実績の概要

当院NICU入院中の患者の中で、胸部レントゲン検査で浸潤影を認めた症例に肺超音波検査を行いました。それらの症例ではBモードでConsolidationを確認することができ、次にSuperb Micro Vascularモードで観察すると、1cm以上のConsolidationの内部に血流パターンを描出することができました。その血流パターンをPulse Doppler測定を行い、得られた画像より抵抗係数(Resistance Index;RI)、拍動係数(Pulsatility Index;PI)、加速時間(Acceleration Time;AcT)のデータを収集しました。

現在までに8名の症例に検査を行いました。しかし症例数がまだ不十分であり、肺炎と無気肺におけるRI・PI・AcTに関する統計学的な差は明らかにできておりません。引き続き症例の蓄積を続けていきます。

本研究を遂行していく過程で、レントゲンで認めた浸潤影は重力の影響を受けて分布していることに気付きました(例えば普段仰臥位でいる症例は病変は背側に認めることが多く、腹臥位でいる症例は腹側に多い、という傾向にありました)。レントゲンは一方向の観察であるため病変の立体的な分布の評価は困難ですが、超音波検査は様々な方向から観察することが可能であるため、背側と腹側でそれぞれ観察することで病変分布の評価にも活用できるという超音波検査の付加価値を見出しました。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2020年度は入院数が少なく、また例年であれば20名以上入院する超低出生体重児(1000g未満)の入院数も、わずか12名でした。人工呼吸管理中の肺炎や無気肺は超低出生体重児でより発症しやすく、入院数の減少が研究対象数の低下につながったと思われます。新型コロナウィルスの大流行の影響で出産数が減っていることが原因であった可能性が示唆されます。

今後の研究の推進方策

(1)症例数があまり増えないようであれば他の研究機関に協力を依頼し、症例数の確保を目指します。
(2)肺超音波検査は重力の影響による病変分布の評価にも有用である可能性が示唆されたため、並行して検証を続けていきます。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Lung Ultrasound for Predicting the Respiratory Outcome in Patients with Bronchopulmonary Dysplasia2020

    • 著者名/発表者名
      Hoshino Yusuke、Arai Junichi、Miura Rena、Takeuchi Syusuke、Yukitake Yoshiya、Kajikawa Daigo、Kamakura Tae、Horigome Hitoshi
    • 雑誌名

      American Journal of Perinatology

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1055/s-0040-1721848

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi