研究実績の概要 |
我々の研究室で確立したダウン症候群患者iPS細胞と、Cre/loxP系を用いて、21番染色体トリソミーをダイソミーにコレクションしたラインを、isogenicラインとして実験に用いることとした。両者について、血管平滑筋細胞への分化誘導については、既報の方法 (Patsch et al. Nat Cell Biol.2015;17:994-1003)を用いて行い、血管内皮細胞への分化誘導についてはTakara MiraCell; iPS Cell to Endothelial Cell Differentiation Kitを用いて行った。これらの細胞をサブコンフルエントまで増殖させ、その後エクソソームフリーの無血清培地に交換し、24時間後に培養上清を回収した。エクソソームの回収については、これまで多くの報告があるが、我々は超遠心を用いた方法で行った。回収したエクソソームについては、そのサイズ分布についてqNANOを用いたナノトラッキング解析にて確認した。また、CD63, Tsg101, Synteninなどのエクソソームマーカーをウエスタンブロットで確認した。これらのエクソソームからmiRNAを含むRNAの回収を行い、現在、その解析を本学微生物病研究所内にある、遺伝情報研究センターにて行っている。
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