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2020 年度 実施状況報告書

超早産児におけるTDMを用いたカフェインの適正投与量の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K16877
研究機関独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器))

研究代表者

杉野 政城  独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 新生児内科, 医師 (50793220)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード超早産児 / TDM / カフェイン中毒
研究実績の概要

超早産児を対象としてカフェイン血中濃度と糸球体濾過量の相関関係を明らかにすることを本研究の目的としている。初年度に入院した症例を対象としてカフェイン血中濃度の測定を随時行い、糸球体濾過量を評価する指標として血清クレアチニンおよび血清シスタチンCを測定している。また、血中濃度と副作用や合併症の発生率、神経学的予後との関連性を調査している。
対象症例は年間10例ほどを予定していたが、初年度は半分程度である。現在までに得られた結果では、カフェインクエン酸塩の投与量が最大投与量であれば血中濃度は予想通り有効濃度を越える症例が多い傾向にある。また、超早産児(在胎28週未満)以外にもコントロールとして在胎28週以上のカフェイン血中濃度も随時測定しており、これらの症例も含めて現在までに得られた結果からは、最大投与量(10mg/kg/day)でなくとも8mg/kg/day以上での投与量で有効濃度を越える症例が多くなる傾向が得られている。
糸球体濾過量の指標との相関関係は現時点では対象数不足で評価困難であり、今後対象数を増やして検討していく必要がある。また糸球体濾過量は在胎週数に比例して低い傾向にあるため在胎週数との相関性についても調査していく。副作用(頻脈、腹部膨満、低Na血症など)や合併症(小脳出血等)を認める児は現時点では確認できていない。
神経学的予後に関しては、修正1歳半及び生後3歳での評価を予定しており、現時点では評価できない。現時点では、大きな発達遅延を認める児はいない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

対象となる症例は年間10例ほどを予定していたが、初年度は半分程度であった。症例は年度により異なるため、残り2年で対象は増える可能性はある。対象となった症例の検体採取は行えており、カフェイン血中濃度の測定を随時行っている。

今後の研究の推進方策

引き続き対象となる症例の検討を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

国内外の発表は全てオンラインであるため、旅費を使用しなかった。
研究に用いる消耗品は現在あるものを使用できているため、次年度以降に請求する。
生体モニタリング(PowerLab)については、当院モニターと接続可能か確認中であり、次年度以降での購入を予定している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] 早産児無呼吸発作に対するカフェイン投与時に血中濃度モニタリングは必要か?2021

    • 著者名/発表者名
      杉野政城、横田崇之、川口菜奈、新居広一郎 定村孝明、中野彰子、久保井徹 岡田仁、伊藤進、日下隆
    • 学会等名
      第57回日本周産期・新生児医学会学術集会
  • [学会発表] Should caffeine blood concentrations be monitored in preterm infants during caffeine administration for apnea of prematurity? A pilot study2021

    • 著者名/発表者名
      Masashiro Sugino, Takayuki Yokota, Nana Kawaguchi, Koichiro Nii, Takayuki Sadamura, Akiko Nakano, Toru Kuboi, Shinji Nakamura, Hitoshi Okada, Susumu Itoh, Takashi Kusaka
    • 学会等名
      Pediatric Academic Society 2021
    • 国際学会
  • [学会発表] Should caffeine blood concentrations be monitored in preterm infants during caffeine administration for apnea of prematurity? A pilot study2021

    • 著者名/発表者名
      Masashiro Sugino
    • 学会等名
      The 22nd Annual Pediatric Meeting of National Child Health 2021
    • 国際学会
  • [学会発表] 早産児無呼吸発作に対するカフェイン療法中の血中濃度モニタリングの必要性2021

    • 著者名/発表者名
      杉野政城、野口裕太、只友蓉子、川口菜奈、定村孝明 中野彰子、久保井徹 岡田仁、伊藤進、日下隆
    • 学会等名
      第48回日本小児臨床薬理学会学術集会
  • [学会発表] カフェインクエン酸塩の最大維持量投与とカフェイン血中濃度2020

    • 著者名/発表者名
      杉野政城、明石未来、梅田真洋、新居広一郎、定村孝明、中野彰子、久保井徹、岡田仁、伊藤進、日下隆
    • 学会等名
      第123回日本小児科学会学術集会

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公開日: 2021-12-27  

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