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2023 年度 実績報告書

超早産児におけるTDMを用いたカフェインの適正投与量の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K16877
研究機関独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器))

研究代表者

杉野 政城  独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター(臨床研究部(成育)、臨床研究部(循環器)), 新生児内科, 医師 (50793220)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード早産児無呼吸発作 / カフェイン / カフェイン中毒
研究実績の概要

超早産児を対象としてカフェイン血中濃度と糸球体濾過量の相関関係を明らかにすることを本研究の目的としてきた。当院へ入院した症例を対象としてカフェイン血中濃度の測定を随時行い、糸球体濾過量を評価する指標として血清クレアチニンおよび血清シスタチンCを測定してきた。また、血中濃度と副作用や合併症の発生率、神経学的予後との関連性を調査した。
最終年度では予定症例に達しなかったが、解析・報告に十分なデータが揃い合計24症例、測定検体272ポイントを解析し論文作成した(Sugino M et al. Sci Rep. 2023)。要約すると、在胎週数に関係なくカフェインクエン酸塩維持量8mg/kg/day以上を7日間投与するとカフェイン中毒を来すとされる濃度を越える可能性が高いと判明した。また、糸球体慮過量(指標として血清クレアチニン値)に相関性は認め無かった。よって上記の投与量・投与期間では在胎週数や糸球体濾過量に関係なく、中毒濃度を来す可能性が高いと判明した。明らかな副作用(頻脈、腹部膨満、低Na血症など)や合併症(小脳出血等)を認める児は研究期間中確認されなかった。
神経学的予後に関しては新版K式発達検査を修正1歳半及び暦3歳で行った。在胎28週以上且つ出生体重1500g未満の症例を対象とし、維持量8mg/kg/day以上を7日間以上投与群(中毒濃度を越える可能性が高い群)とそれ以外の群で暦3歳での発達検査を比較した。その結果、前者にて暦3歳での認知機能正常(DQ≧85)を呈する割合が有意に低いことが判明した。このことから、上記投与量で早産児の脳・及び自律神経への影響を早期に調査する必要があると判断し、準備を進めている。
なお、本研究結果は第67回日本新生児成育医学会・学術集会や第77回国立病院総合医学会で発表した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Serum caffeine concentrations in preterm infants: a retrospective study2023

    • 著者名/発表者名
      Masashiro Sugino, Toru Kuboi, Yuta Noguchi, Katsufumi Nishioka, Yoko Tadatomo, Nana Kawaguchi, Takaaki Sadamura, Akiko Nakano, Yukihiko Konishi, Kosuke Koyano, Shinji Nakamura, Hitoshi Okada, Susumu Itoh & Takashi Kusaka
    • 雑誌名

      schientific reports

      巻: 13 ページ: 10305

    • DOI

      10.1038/s41598-023-37544-9.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] カフェイン維持投与量の増量は早産児に有益な結果をもたらすか2023

    • 著者名/発表者名
      杉野政城、宮本貴和子、只友蓉子、高田幸成、川口菜奈、定村孝明、中野彰子、久保井徹
    • 学会等名
      第67回日本新生児成育医学会・学術集会
  • [学会発表] 早産児無呼吸発作に対するカフェイン療法中の血中濃度モニタリング2023

    • 著者名/発表者名
      杉野政城、宮本貴和子、岡本夏海、只友蓉子、高田幸成、川口菜奈、定村孝明、久保井徹、岡田仁、伊藤進、日下隆
    • 学会等名
      第77回国立病院総合医学会

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公開日: 2025-12-26  

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