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2023 年度 実施状況報告書

胎生期低栄養による易肥満体質獲得機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K16886
研究機関浜松医科大学

研究代表者

伊藤 敏谷  浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (40867149)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワードDOHaD / 胎生期低栄養 / 肥満
研究実績の概要

我が国では低出生体重児の出産率は増加しており約9.5%となっている。原因として、妊孕世代女性のエネルギー摂取不足が指摘されている。DOHaD学説より、胎生期低栄養を経験した児が成長後に肥満、糖代謝異常、脂質代謝異常および肝脂肪変性などのハイリスク群となる可能性が指摘されているが、その具体的なメカニズムは明らかではない。我々は、胎生期低栄養で成長後に肥満を呈するマウスモデルを調整し、成長後に肝脂肪変性の増悪がみられ、二次胆汁酸(Tauroursodeoxycholic acid: TU)の投与により改善することを報告した(Sci Rep. 5,16867,2015)。今回、肥満の表現型が顕著なるよう、胎生期栄養(Under Nutrition: UN)環境に加え、授乳期にCatch-up growth促し、マウス内臓脂肪(精巣周囲脂肪組織)のマイクロアレイ解析を行った。授乳量を調節して急速なcatcuh up growthを促し、生後の肥満の表現型を顕著にするため、UN/catch-up growth促進マウスモデルの産生仔に高脂肪餌を与え、Vehicle(Veh)またはTUを投与した。9週齢から脂肪を60%含む高脂肪餌を給餌し、16週齢の精巣周囲脂肪組織のマイクロアレイ解析を行った。16週齢の産生仔の体重・脂肪重量ともに、UNでは有意に増加し、TU投与により有意に改善した。UNの有無およびUNにおけるTU投与の有無による発現変動遺伝子群のエンリッチメント解析では、共通して変化する4つの 炎症に関連するGene Ontology(GO)を同定した。4GOに含まれる遺伝子群の発現量は、UN環境とTU投与により相反する増減を認めた (Front Endocrinol.2022,24;13)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

所定の研究計画は完遂した

今後の研究の推進方策

今後、胎生期低栄養マウスモデルの産生仔を用いて、エピゲノム変容の網羅的な解析を行いたい。

次年度使用額が生じた理由

検体数が予定に満たなかったため期間を延長して検体を採取しデータ解析を行う

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公開日: 2024-12-25  

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