研究課題/領域番号 |
20K16905
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
神保 圭佑 順天堂大学, 医学部, 助教 (80772350)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 経会陰式超音波検査 / 潰瘍性大腸炎 / 小児 / 腸管血流 / SMI / doppler |
研究実績の概要 |
本研究「小児潰瘍性大腸炎の早期診断における経会陰式超音波検査法に関する有効性の検討」における研究実績として、課題である経会陰超音波検査を潰瘍性大腸炎の患児および他疾患の患児に対して実施し、データの集積を行った。具体的な超音波検査の実施件数を述べると、現時点において、活動期と寛解期を含む小児の潰瘍性大腸炎87例と小児の他疾患99例の計186例に対し経会陰超音波検査を実施しデータの所得が完了したため症例集積は終了とした。 現在は得られたデータの統計学的解析を勧めており、同時に論文作成を実施している。 結果を述べると、直腸壁の厚さが活動期潰瘍性大腸炎群は非活動期潰瘍性大腸炎や他疾患と比べて優位に厚いことや、特定の壁厚をにおける極めて良好な感度と特異度が統計学的解析により得られている。 また、経会陰超音波ドップラー検査像において、潰瘍性大腸炎の児では他疾患の児と比較して、非常に特徴的な血流シグナルパターンがみられることが判明し、それに関する統計学的評価においても他疾患に比べて強い優位差が得られた。 学会発表に関する実績に関しては、2021年度は日本超音波医学会学術集会において解析データの途中経過につき発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
症例の集積は完了し、統計解析も慎重に検討を重ねながらすすめており、極めて興味深いデータが得られている。また、論文作成も予定通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
解析データをまとめ、論文作成を速やかに実施し、英文の医学雑誌に投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
発表予定だった国際学会がCOVID-19の影響で中止になったため次年度使用額が生じた。今回の研究においては、研究の主目的データ以外のサブデータが複数得られており、それらを論文化するに当っての、国内学会における情報収集や論文校正・論文投稿のために使用を変更する予定である。
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