炎症性直腸病変の評価において経会陰超音波検査像は大腸内視鏡検査(CF)像との強い相関がみられたため、経会陰超音波検査はその簡便で低侵襲な検査であるという特徴から、潰瘍性大腸炎(UC)の直腸病変の評価において第1選択となり得ることが示唆された。また、UCに特徴的な血流シグナルを同定したことにより、UC患者における直腸炎がUCの再燃か感染症の合併によるものかを鑑別できるようになり、治療選択や治療効果の経時的モニタリングを容易とすると考えられる。また、社会的意義として、経腹壁と経会陰超音波検査により全大腸の超音波評価が可能となることでCFの件数が削減され、医療コストの削減にも寄与すると考えられた。
|