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2020 年度 実施状況報告書

5歳未満発症中枢神経胚細胞腫の分子遺伝学解析

研究課題

研究課題/領域番号 20K16909
研究機関埼玉県立小児医療センター (臨床研究部)

研究代表者

福岡 講平  埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 血液腫瘍科, 医長 (60746717)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード5歳未満発症中枢神経胚細胞腫瘍 / 分子遺伝学解析
研究実績の概要

本研究は、5歳未満発症中枢神経胚細胞腫の臨床的、分子遺伝学的解析を行う事を目的として行われている。まず臨床的解析のため、合計14例の症例情報を収集した。発症年齢は中央値 0.9歳(0 - 4.0)で、腫瘍発生部位はテント上 5例、松果体 5例、小脳 4例であり、松果体部腫瘍症例は1例を除き全例2歳以上発症であった。。病理診断は、11例奇形腫、3例が卵黄嚢腫瘍であり、年長児症例では最も頻度の高いジャーミノーマは一例も認めなかった。奇形腫のうち一例は、退形成性所見を伴う神経外胚葉性要素を含んでいる非典型的な病理組織所見を呈していた。予後は3例が原病死しており、1例は卵黄嚢腫瘍、2例は奇形腫であった。次に分子遺伝学解析として、Infinium MethylationEpic BeadChipを用いて、網羅的DNAメチル化解析を行い、同時にメチル化データの元データであるシグナル値を用いて、コピーナンバー解析を実施した。web上で公開されているDNA methylation-classifierを用いた分子診断では、全例がno matchもしくはcalibrated scoreが低い診断結果で、既報のどの腫瘍にも分類されない形となった。コピーナンバー解析では、年長児の中枢神経胚細胞腫瘍で高頻度に認められる12p gainについては、2例に認められ、それらは1例が卵黄嚢腫瘍、1例が再発を来した奇形腫であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

特になし

今後の研究の推進方策

予定されているDNAパネルによる遺伝子変異解析を行う。また、共同研究機関に保存されている検体についても同様の検索を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

外注予定であった遺伝子パネルの取り扱いが急遽中止となり、発注先変更に伴い本年度使用額にも変更が生じた

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公開日: 2021-12-27  

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