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2020 年度 実施状況報告書

プライマリケアの外来診療における診断予測モデル手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K16911
研究機関東京都立小児総合医療センター(臨床研究部)

研究代表者

森川 和彦  東京都立小児総合医療センター(臨床研究部), 臨床研究支援センター, 医長 (90612721)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード診療支援 / 機械学習
研究実績の概要

プライマリケアにおける外来診療では、非常に多くの患者への対応が求められ、医師は短時間で患者の状態をとらえて診断・治療の意思決定をしている。研究代表者らは医療の自動化に向け、その起点である患者から多面的で高度に構造化(以下、構造化)された問診情報と検査・処方・病名などの医療情報を収集し、患者や医療者のための外来診療における問診、あるいは診療現場を支援のためのシステム開発の研究を進めている。病態変化検知型問診システムを利用した迅速抗原検査のスクリーニング手法の開発が進めてきたが、外来業務の効率化と診療の質の向上のために、医療の自動化を見据え、広範な診断プロセスを支援する診断予測モデルの開発が課題である。
本研究では、既往の取り組みにおける課題に基づいて外来業務における診断プロセスの体系化を行い、患者由来の構造化された問診データと予後情報を活用し、診断予測モデル手法と臨床現場への活用法を開発する。適切な診療行為の実現のために診療を支援するものであり、医療の質向上・均てん化・診療支援に必要なエビデンスの提供が期待できる。
2020年度は既存情報の収集と新型コロナウイルスの流行に伴い収集システムの改編を行った。2020年度中に38,252件の問診情報を収集した。過去の情報を含めて108,454件の問診件数となった。
また、問診回答にかかる時間について検討し、実施可能性評価を進めた。概ね10分で全ての患者が入力できることが確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルスの流行に伴いフィールド施設への訪問が制限されたため、現場との意見交換が難しかった。また、患者の受診行動の変化、流行性疾患の減少から、医療機関への受診者数が激減し、当初予定していた問診入力数(受診患者数)を大きく下回った。これについては継続的に問診情報を収集することで活用できる情報を増加させる。

今後の研究の推進方策

問診情報の収集が進んできたことから、下記の研究項目を実施する。
(1)既存データ解析による診断予測解析
(2)クリニックにおける問診データを用いた診断予測解析
診断予測解析として、川崎病、呼吸器および腹部疾患の代表的疾患を対象に患者問診から診断予測モデルをロジスティック回帰モデル、機械学習・ディープラーニング手法の実施可否について検討を進める。モデル疾患を基準に、他疾患への拡張性について検討し、鑑別疾患表示につなげる。

次年度使用額が生じた理由

2020年度はコロナウイルス感染症の流行により会議等の実施が困難であった。これらの状況を踏まえて、2020年度の研究実施範囲を限定しつつ、全体計画として遅延の内容に対応した。その対応分を2021年度に実施するため、2020年度への使用が予定された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] PROJECT TO IMPROVE WAITING TIME AT MEDICAL INSTITUTIONS USING AN AUTOMATED HISTORY TAKING SYSTEM IN A PEDIATRIC OUTPATIENT DEPARTMENT AT A CLINIC2020

    • 著者名/発表者名
      森川和彦、ほか
    • 学会等名
      The 8th Congress of the European Academy of Paediatric Societies
    • 国際学会
  • [学会発表] INNOVATIVE IDENTIFICATION SYSTEM WITH AI OF RSV INFECTION2020

    • 著者名/発表者名
      川本章太、森川和彦、他
    • 学会等名
      The 8th Congress of the European Academy of Paediatric Societies
    • 国際学会

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公開日: 2021-12-27  

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