研究課題
若手研究
リンパ管腫症は原因不明の全身臓器にリンパ管組織が増殖する、極めて稀な難治性疾患である。近年、病変部位のリンパ管内皮細胞において、NRAS Q61R変異が検出された。しかし、リンパ管腫症の病態を再現したモデルは報告されておらず、発症メカニズムは全く解明されていない。本研究では、リンパ管内皮細胞にNRAS Q61R変異を発現したトランスジェニックマウスを作製した。作製したマウスにおいて、リンパ管腫症に特徴的な所見である異常に拡張・増殖したリンパ管が見られた。
小児科
作製したリンパ管腫症モデルマウスを解析することにより、リンパ管腫症の病態解明に繋がり、リンパ管腫症の病変を特異的に抑制する治療薬の開発にも繋げられることが可能となる。また将来的には、リンパ管腫症の難治症例の治癒率やQOL向上、医療費削減などの社会貢献に繋げることができる。