極低出生体重児の合併症の一つとして、高濃度酸素や陽圧換気が原因とされる慢性肺疾患があるが、その神経発達への影響は解明されていない。慢性肺疾患(CLD)の補助治療として、ループ利尿薬が使用されることがしばしばある。ループ利尿薬は、神経細胞膜に存在するCl-トランスポーターであるKCC2およびNKCC1の双方を阻害する。幼若期の神経細胞はNKCC1優位であるが、成熟するにしたがって、KCC2優位に変わる。 本研究では、CLDの影響およびループ利尿薬の投与によるKCC2/NKCC1の発現の変化を調べ、またそれによる神経発達への影響を解明した。
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