近年、大きさに際限なく切除可能である内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が普及しているが、術後合併症予防の観点から術後創部の被覆が注目されている。しかし、最適な治療法や予防法はまだ確立されていない。合併症予防の一つとして、ポリグリコール酸(PGA)シートを用いて被覆する方法が報告されているが、貼付の困難さやコストの観点から広くは普及していない。そのため、内視鏡専用の生体吸収性シートにハイドロゲルを組み合わせた「内視鏡的絆創膏」の開発を行ってきた。従来のPGAシートの問題点であった、内視鏡的なデリバリーの難しさを克服し、ハイドロゲルについても内視鏡から投与することが可能となっている。
|