消化器がんでは、免疫チェックポイント阻害剤を使用するために、マイクロサテライト不安定性(MSI)検査またはDNAミスマッチ修復タンパク(MMRP)の免疫染色(IHC)を用いて判定を実施している。これらの検査は手技も原理も異なるため、判定結果が異なる可能性がある。我々はMSI検査とIHC検査における検査結果の一致率を確認し、結果に影響する因子を同定し、検査精度の向上を図ることを目的とした。両者の結果の一致率は77.8%であった。また、結果の乖離の原因は検体の固定不良であると考えられた。MMRPのIHC検査には、手術検体より固定状態が良好な生検検体の方が適している可能性が示唆された。
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