芳香族炭化水素受容体(AhR)は、リガンドで活性化される転写因子で、造血系細胞および非造血系細胞に発現している。本研究では、IFN-αとIL-33を産生する形質細胞様樹状細胞(pDC)の活性化によって引き起こされる実験的自己免疫性膵炎(AIP)の発症をAhR活性化が抑制するかどうかを検討することを試みた。インドール-3-ピルビン酸(IPA)およびインジゴ・ナチュラリス(IN)のAhR活性化は、実験的AIPの発症を抑制することが示された。また、膵島α細胞によるIL-22の産生促進が認められた。さらに、プレドニゾロンにより寛解が得られた後のAIP患者において血清IL-22濃度の上昇がみられた。
|