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2022 年度 研究成果報告書

非アルコール性脂肪性肝疾患を背景とする肝発癌におけるB細胞活性化因子の役割

研究課題

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研究課題/領域番号 20K16991
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関愛媛大学

研究代表者

中村 由子  愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (40867256)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード肝癌 / 非アルコール性脂肪性肝炎 / B細胞活性化因子 / 微小環境
研究成果の概要

本研究では、B細胞活性化因子(BAFF)の脂肪肝由来肝発癌における役割をBAFFノックアウト(KO)マウス用いて解析した。ジエチルニトロサミン単回腹腔内投与し高脂肪食下で、脂肪肝と肝癌を合併したマウスモデルを作成した。肝腫瘍はBAFF-KOで数が多く、サイズも大きかった。腫瘍部のPCNA染色陽性細胞面積や細胞周期に関する遺伝子発現もBAFF-KOでより多く腫瘍増殖が亢進していることが示唆された。肝臓非実質細胞のFACS解析では、BAFF-KOでより骨髄由来抑制細胞や制御性T細胞の割合が多かった。これらからBAFFは免疫抑制系細胞への作用を有し、脂肪肝由来肝癌に関与している可能性が示唆された。

自由記述の分野

消化器内科

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年ウイルス性肝癌が減少傾向を示す一方で、耐糖能異常や脂質異常症など肥満関連代謝異常を合併した非アルコール性脂肪肝疾患を背景とする肝癌が全世界的に増加している。脂肪肝症例から発癌例を抽出すること並びにその治療戦略を確立する必要がある。また様々な癌種においてT細胞を標的とした免疫治療が標準治療の一つとなっているが、申請者はBAFFが脂肪性肝疾患における免疫異常と発癌を繋ぐ重要な因子の一つではないかと考えている。肝発癌のメカニズムと治療法の確立は重要であり、本研究成果は脂肪性肝疾患のみならず肥満関連疾患などの領域にも波及することが期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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