急性肝障害やその最重症型である急性肝不全において、重症度や予後と関連したマーカーは現在まで存在しない。また肝不全は現在でも予後不良な疾患群であり、肝不全に対して効率的に肝再生を誘導する治療法の確立が求められている。近年は臓器間ネットワークの相互作用によるホメオスターシス維持・病態形成への関与に着目した研究が活発に行われ、臓器横断的な検討が行われている。今回の研究ではこれまでの成果に基づき、臓器連関を介した肝疾患の病態による血中セロトニン動態の変化を明らかとした。本研究による基盤的な成果により、セロトニンの肝疾患への関与が明らかとなり診断・治療への応用が期待できる。
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