非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は大腸癌のリスクであることが報告されている。大腸癌の発生および進展には腸管における免疫細胞と癌微小環境の関与が示唆されるが、NASHによる腸管の免疫動態と癌微小環境への影響は解明されていない。本研究では、NASHが大腸癌の発生と進展に与える影響の解明のため、NASHマウスを用いsyngenic大腸癌モデルマウスを作成し、腫瘍進展の相違を検討した。また、免疫細胞の分画・局在、遺伝子発現を解析することにより、NASHマウスにおける腸管免疫の特徴と大腸癌への影響を解明した。これらによりNASHにおける腸管免疫の動態変化が大腸がんの増大に寄与する可能性が示唆された。
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