消化管領域において何らかの免疫学的機序により発症する疾患の代表として炎症性腸疾患(Inflammatory bowel disease:IBD)が知られている。今回我々は顕著な多型性を示すヒト白血球型抗原(Human Leukocyte Antigen:HLA)とその発現量を規定する染色体上の遺伝子座であるexpression quantitative trait loci(eQTL)に着目し、eQTL上の特定の一塩基多型が疾患発症に関与し、且つ末梢血リンパ球におけるHLA-C発現を制御していることを明らかにした。この多型が将来的な疾患発症予測に役立つ可能性がある。
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