本研究では、cccDNAに相互作用する宿主由来non-coding RNA (ncRNA) に含まれる反復配列がエピジェネティック制御を介してpgRNA転写を抑制するメカニズム解明を目的としている。これまでの研究で、反復配列によるpgRNA転写制御は、ヒストンH3K9・H3K27のメチル化によって生じることを明らかにした。本年度は、反復配列と相互作用しpgRNA転写抑制に関与するタンパク質の同定を試みた。反復配列を含むビオチン化RNAプローブ(反復配列に変異を入れたものをコントロールとして用いる)をHBV複製細胞の核の溶解液と混合させ反復配列-タンパク質複合体を回収する。その後、オービトラップLC-MS解析を用いて、反復配列と相互作用するタンパク質を網羅的に同定した。さらに、同定したタンパク質のmRNAに対するsiRNAを用いて、pgRNA転写抑制に関与するタンパク質をスクリーニングを行い。数種類の候補を見出した。
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