心臓病における炎症プロセスの分子病態の解明を進め中で、心臓リモデリング過程においてマクロファージは、Oncostatin-Mを分泌して線維芽細胞活性化を抑制する一方で、VEGFAを分泌することを見出した。マクロファージ特異的にVEGFAを欠損したマウスでは、心不全モデルにおいて心機能の低下に加え、血管密度の低下と線維化の増加を認めた。また、In vitroでの解析からマクロファージは血管内皮細胞と接着することでVEGFAシグナルを伝え、チューブ形成を促進することを見出した。以上の知見から、心臓マクロファージは、心臓における血管恒常性維持にも寄与していることが明らかとなった。
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