研究課題
東京医科歯科大学の動物実験施設において、4-5月にかけて6頭の正常豚の心筋の三次元マッピングシステムを行った。研究の方法に記載されている方法に従って、心臓各部位からペーシングを行い、三次元マップを完成した。それらのデータを従来のアルゴリズム、Omnipolar technologyを用いたfrequency分析に基づくアルゴリズムで処理した結果を解析した。想定された通り、従来のアルゴリズムで処理した場合よりも,Onipolar technologyを使用したアルゴリズムにおいて、より高めの、電位高が記録された。更に、焼灼線上に意図的に作成したGapの同定率も、Omnipolar technologyにおいて高かった。情報量がかなり多くなるため、現在マッピングで獲得されたデータをコンピューターよりexportし集計している段階であるが、情報がExcelデータとして集計された段階で、順次、司統計解析を行う予定にしている。心臓の各部位における、電位の周波数の正常値の同定や、異常値との閾値の決定に関しては、心筋梗塞モデルの動物を利用する予定であった。当初は、ボルドー大学の動物実験施設で、残りの実験を行うことになっていたが、コロナ の直撃により、渡仏や、動物実験の準備が困難になっているため、やや実験が停滞している状況である。コロナの状況が回復後は、当初の予定に従い、実験を再開する予定である。
3: やや遅れている
当初の計画では、研究の一部は、フランスのボルドー大学の関連施設で行う予定にしていた。これは、心筋梗塞モデルの動物の飼育では日本では難しことが理由の一つである。しかしながら、コロナ禍のため、渡仏が難しかったために、心筋梗塞モデルを使用した動物実験が行えていない。
現在6頭の豚心筋で、多量のマッピングデータが得られている。まずはそれらのデータの解析を行い、Omnipolar technologyを利用した場合の、正常の電位の性質を同定し、電位の周波数の正常値に関しても解析を行う予定である。また、ペーシングSiteを変えた際のgapの同定率に関しても、従来のマッピングシステムを用いた場合と、Omnipolar technologyを用いた場合で比較し、統計学的な処理を行う予定にしている。これらのデータで不十分な場合は、追加の豚で、追加試験を行う予定にしている。心筋梗塞モデルのマッピングに関しては、ボルドー大学の動物実験施設が使用可能になり次第、追加実験を行う予定にしている。これにより、Omnipolartechnologyを用いた場合の、梗塞領域における、電位の特徴、周波数などに関しても同定することが可能と考えている。
本年度は、コロナのため、フランス・ボルドー大学で行う予定であった実験が施行できなかった。
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Heart Rhythm Journal
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10.1016/j.hrthm.2021.03.038
Journal of Interventional Cardiac Electrophysiology
10.1007/s10840-021-00954-8