本研究ではAngiotensinII (AngII)負荷による左室拡張障害モデルを使用して、左室拡張障害の病態におけるインターロイキン22(IL-22)およびその内因性阻害物質であるIL-22結合タンパク(IL-22BP)の役割を調べた。WTマウスへのAngII負荷により血中IL-22濃度が増加し、心室のIL-22受容体発現が増加した。IL-22KOマウスではAngII負荷による心重量/体重比の増加および心室壁肥厚、左室拡張能低下が抑制されたことからIL-22が心肥大および左室拡張障害の増悪因子であると考えられる。一方でIL-22BP欠損はAngII負荷による左室拡張障害に影響を与えなかった。
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