本研究を通して、遺伝性不整脈の原因としてチャネル遺伝子そのものの異常だけでなく、チャネル結合蛋白の遺伝子異常が、疾患の表現型に与える影響というものへの理解がまた一つ深まったといえる。 現状保険適応となっている遺伝性不整脈の遺伝子検査では、チャネル結合蛋白遺伝子の配列を読むことまでは可能だが、その配列異常(遺伝子異常)が実際に検査を受けた患者さんの病態と本当に関係があるのか、あるとすればどのような重症度で、どのような臨床症状を引き起こすのか、などまできちんと評価できる検査機関はない。本研究の成果がそのような臨床での遺伝子検査の結果解釈の一助となれば良いと考えている。
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