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2020 年度 実績報告書

カルモジュリノパチーの病態解明と核酸医薬を用いた新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K17116
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

山本 雄大  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 流動研究員 (10802762)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2021-03-31
キーワードカルモジュリン / 不整脈 / QT延長症候群 / カテコラミン誘発性心室頻拍 / iPS細胞 / イオンチャネル
研究実績の概要

vivoモデルの確立を目指しCALM遺伝子関連不整脈疾患モデルマウスの作成に取り組んだ。CALM2-E46K変異(カテコラミン誘発性心室頻拍モデル)、D134H変異(QT延長症候群モデル)のノックインマウス作成をCRISPR-Cas9システムを用いたゲノム編集により実施した。1度目の実施ではそれぞれ150個の受精卵を用いてエレクトロポレーションを行い、産子数はそれぞれE46K変異で0匹、D134H変異で3匹であった。この結果よりCALM2遺伝子は胚発生や個体発生に大きく影響していることが示唆された。使用する受精卵の数やssODN(一本鎖オリゴ)等に変更を加え、3度目の実施により、D134H変異、E46K変異ともに目的の点突然変異が存在するアレルを持ったマウスを得ることができた。今後は、得られたノックインマウスの交配をすすめるとともに、表現型の解析を行う予定である。
CALM2-N98S変異を持つ患者は運動負荷によりQT延長や失神を来す症例が複数報告されており、この臨床症状はKCNQ1がコードする緩徐活性型遅延整流性K電流(IKs)の異常を原因とするQT延長症候群1型(LQT1)と同様であることに着目し、患者由来iPS 細胞を用いた実験を行った。運動負荷を再現した実験(イソプロテレノール負荷)において活動電位持続時間の短縮率が健常人由来のコントロールと比較して優位に小さいことを明らかにした。これはパッチクランプ法におけるIKs電流の解析により、運動負荷等のβ刺激に対するIKsチャネルの反応が変異カルモジュリンによって障害されているためであると考えられる。また、N98S変異カルモジュリンはL型Caチャネル電流(IcaL)の不活性化を障害することが既に報告されているが、イソプロテレノール負荷時においても同様のIcaLの不活性化障害が引き起こされていることを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Preclinical Proof-of-Concept Study: Antisense-mediated Knockdown of CALM as a Therapeutic Strategy for Calmodulinopathy2020

    • 著者名/発表者名
      Yuta Yamamoto, Takeru Makiyama, Yoshiki Kondo, Yusuke Iriyama, Ryutarou Ishikawa, Yimin Wuriyanghai, Hirohiko Kohjitani, Sayako Hirose, Jingshan Gao, Asami Kashiwa, Huang Hai, Takanori Aizawa, Tomohiko Imamura, Taisuke Ishikawa, Yoshinori Yoshida, Seiko Ohno, Minoru Horie, Naomasa Makita, Takeshi Kimura
    • 学会等名
      ESC Congress 2020
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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