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2020 年度 実施状況報告書

急性心不全診療における栄養評価・管理の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K17122
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

佐藤 崇匡  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60566545)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード急性心不全 / 栄養管理
研究実績の概要

急性心不全患者ではより栄養状態が悪化しやすい環境になっていると考えられるにも関わらず、その評価・管理については一定の見解がない。本研究では急性心不全の栄養状態を悪化させる要因を検討し、急性心不全患者の適切な栄養評価・管理により患者の栄養状態の悪化を予防し、生命予後の改善を目指すことを目的とした。現在まで急性心不全における呼気ガス代謝モニターを用いてエネルギー消費量の測定を行うことを目的とした研究を開始しているが、現在まで10症例にとどまっている。急性期はエネルギー消費量の増加に比して、エネルギー摂取量が低下していた。心不全加療における急性期の体重減少はうっ血、体液貯留の是正が主因ではあり、体重の変化が栄養状態の変化を説明することはできていない。したがって、また、エネルギー摂取量とエネルギー消費量の関係を検討することは有用と考えられた。一方、経口摂取が不十分と考えられる患者に急性期、早期から経管栄養を開始することで、エネルギー消費の増加に比して、エネルギー摂取を充足させることができた症例を経験した。今後を症例を重ねて急性期の栄養摂取、投与方法についても検討したい。一方、心不全急性期のうっ血状態はエネルギー摂取がされても腸管浮腫により十分な吸収が見込めない可能性や肝うっ血によりタンパク合成が阻害される可能性が示唆されている。したがっ血状態の評価と適正なエネルギー摂取の適正化の関係についても検討することが重要と考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染により、呼気ガス代謝モニターの使用が一部制限されているため、進捗状況がやや遅れている。新型コロナウイルス感染の収束とともに症例増加を見込んでいえるが、安全性に留意する必要があり、その他の栄養指標等非侵襲的方法も検討している。

今後の研究の推進方策

感染に留意しながら、急性心不全患者においてエネルギー摂取量とエネルギー消費量及び体重変化について、安全に代謝をモニター等により検討を継続していく。症例数が少ない場合であっても、種々の症例に関して詳細に検討を続けることで、一定の知見が得られるように努めていく方針である。新型コロナウイルス感染が収束した折には、症例を増加させることが可能であるため、更なるデータの統計学的解析を進めることが見込める。

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公開日: 2021-12-27  

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