小児がんの予後は近年劇的に改善しているが、その一方で小児がんサバイバー (CCS) の心血管イベントを含む晩期合併症が問題となっている。DNA損傷はがんや老化などとの関連が指摘されているが、CCSにおけるDNA損傷の臨床的意義は不明である。 本研究により、小児がんサバイバーにおいて抗がん治療のゲノムへの長期的影響をDICsにより推量し得ることが示唆された。抗がん剤などのgenotoxinに対する感受性には個人差が大きいため、DNA損傷の定量は小児がんサバイバーの長期フォローアップに際して有用なバイオマーカーとなり得る可能性がある。
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