研究課題
若手研究
早朝家庭血圧は心血管イベント発症の強力なリスク因子として良く知られているが、職場で測定した血圧は早朝家庭血圧よりも大きく上昇していた。また、職場血圧平均値および職場血圧のピーク値が、臓器障害の指標である左室心筋重量係数と相関しており、職場血圧の上昇が心血管イベント発症のリスクを増大させることを明らかにした。また、最新の腕時計型ウェアラブル血圧計を用いた研究データの解析より、日常生活活動の中の昼間血圧は、ネガティブな感情やストレスの影響を受けて明確に上昇することが示された。
高血圧
本研究により、職場またはストレス環境下において血圧が上昇することが明確に示された。これらの血圧上昇は心血管イベント発症リスクの増大に関連しており、職場高血圧やストレス高血圧を適切に管理することの重要性が示唆された。隠れた心血管リスクを簡便に検出できる職場血圧測定は、QOLの低下が本人、家族、さらには社会に対するインパクトが大きい働き盛り世代における心血管イベント発症の回避につながると考える。