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2022 年度 実施状況報告書

次世代シーケンサーを用いた感染性心内膜炎・感染性大動脈瘤の起因微生物探索

研究課題

研究課題/領域番号 20K17130
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

井口 成一  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60792794)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード感染性心内膜炎 / 感染性大動脈瘤 / 次世代シークエンサー / 病原微生物 / 感染症診断 / 薬剤耐性
研究実績の概要

様々な微生物による感染症診断には古典的な培養検査が欠かせない。しかし臨床的に明らかに感染性心内膜炎、感染性大動脈瘤が存在してもその起因微生物が診断できないケースは少なくない。一方で抗菌薬の選択・投与期間が変わりうるため、微生物学的診断の確定は非常に重要である。本研究は困難なことがある感染性心内膜炎および感染性大動脈瘤患者を中心とした感染症の微生物学的診断を、次世代シークエンサーによる無菌検体の網羅的解析で明らかにしようとするものである。
現時点で検体は2014年から2022年にかけての284症例分が収集された。症例の診断内訳は現時点判明分で、感染性心内膜炎 98例(自己弁心内膜炎 51例+人工弁心内膜炎 44例+デバイス関連心内膜炎2例+不明1例)、大動脈グラフト感染 38例、感染性大動脈瘤 11例(梅毒1例)などであった。培養陽性例は現時点判明分で血液培養 63例、それ以外の検体培養 74例であった。血液培養陽性例のうちブドウ球菌属 23例(黄色ブドウ球菌 14例+コアグラーゼ陰性ブドウ球菌 9例)、レンサ球菌属 29例、腸球菌属 4例であった。その他の培養陽性例のうちブドウ球菌属 30例(黄色ブドウ球菌 20例+コアグラーゼ陰性ブドウ球菌 10例)、レンサ球菌属 20例、腸球菌属 8例であった。現在これら収集症例検体について構築したパイプラインによる解析が進行中である。
起因微生物診断がつく症例がどの程度存在するか、その診断は蓋然性があるか、治療への介入が可能かといった点や、従来的な診断手法である培養・感受性検査、16Sおよび18S rRNAのPCRによる診断結果と対比した検査特性、未知の病原微生物の発見、薬剤耐性や病原性の推定などについて明らかにしていきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究補助期間中にCOVID-19による社会情勢の劇的な変化があり、研究代表者自身が直接関与する業務に携わっていることから、本研究推進に支障が生じた。業務調整を行いこの状態は改善された。

今後の研究の推進方策

COVID-19による社会情勢の劇的な変化、また研究代表者自身が直接関与する業務に携わっているため研究遅延の影響が残っている。業務負担割合の調整で改善しており、引き続き本研究推進へ支障がない環境を維持していく。

次年度使用額が生じた理由

研究期間中にCOVID-19による社会情勢の劇的な変化が生じ、また研究代表者自身が直接関与する業務に携わっているため研究遅延の影響が残っている。業務負担割合の調整で改善しており、引き続き本研究推進へ支障がない環境を維持していく。
消耗品等の購入、論文投稿にかかる費用等を次年度使用する予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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