研究課題/領域番号 |
20K17138
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
藤野 雅史 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (30629316)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 認知コンピューティング診療支援 |
研究実績の概要 |
認知コンピューティング診療支援ツールを用いた診療が従来の人間による診療と代替なりえるか?という学術的な問いに対して令和3年度は、以下の成果を出した。 1)令和2年度に2015年から2019年に当院入院もしくは通院されている患者のうちワルファリンを内服している患者を抽出し、その患者のうち1年以上ワルファリンを継続している患者を同定し、患者特徴を解析したが、症例数の不足のため、令和3年度は2019年から2021年までの患者に症例数を増やした。 2)引き続き、上記患者のワルファリン内服量、PT-INRの推移から現在ワルファリン量、投与期間を決定する人工知能による薬物療法認知コンピューティング診療支援ツールを開発している段階である。 3)急性心筋梗塞患者の診療データからアンサンブル学習を用いた複数モデルの組み合わせにより、薬物療法を最適化するツール②を開発すべく、2015年から2021年に当院に入院した急性心筋梗塞患者のデータベースの作成に取り掛かっている。 4)3)のデータからCOVID-19パンデミック下における心筋梗塞の臨床像をOpen heart誌にpublishした。そのなかで興味深い症例をケースレポートとして報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
診療支援ツールのベースとなる診療データの作成を行ったが、症例数が不足し、データベースの拡大に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、1)認知コンピューティング診療支援ツールによるワルファリン投与ソフトによりサポートされた診療と従来の人間による診療との比較する臨床研究に取り掛かる。2)認知コンピューティングを用い、急性心筋梗塞患者の診療データからアンサンブル学習を用いた複数モデルの組み合わせにより、薬物療法を最適化するツール②を開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
国内、国外学会での情報収集を予定していたが、オンライン参加が可能であり、出張費が扶養であったため。
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