研究課題/領域番号 |
20K17139
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
表 和徳 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (10827744)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 運動負荷心臓カテーテル検査 / 構造的心疾患 / 大動脈弁狭窄症 / 僧帽弁閉鎖不全症 / 治療効果 / 血行動態 / 予後 |
研究実績の概要 |
構造的心疾患(SHD)に対するカテーテルインターベンション治療が普及し、その症例数は急増している。その一方で、SHDカテーテルインターベンション治療への効果不応例が問題となり、その解決が国際的にも喫緊の課題である。従来、SHDの治療の適応や効果判定には安静時の血行動態が指標とされてきた。しかし、安静時には血行動態が正常範囲であるにも関わらず、運動などの労作時にのみ異常を示す、いわゆる早期病態が存在することが最近分かってきている。これら一連の研究結果から、運動負荷心臓カテーテル検査による血行動態評価は、詳細な疾患重症度の層別を可能にして、SHD診療の質改善につながると着想に至った。本研究の目的は、①運動負荷心臓カテーテル血行動態とSHDカテーテルインターベンション治療効果の関係を明らかにして、さらに②運動負荷心臓カテーテルにより層別化した重症度でSHD治療後の予後に与える影響について明らかにすることである。
本研究では、SHDインターベンションである①高度大動脈弁狭窄症(AS)に対する経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)と②高度僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対する経皮的僧帽弁接合不全修復術(TMVr)の2つのカテーテル治療に対してそれぞれ治療前後で運動負荷心臓カテーテル検査を行い血行動態評価を行い、(i). 主要評価項目: 半年後におけるQOL・症状・運動耐容能の改善 及び(ii). 副次評価項目: 1年における全死亡、心不全入院の複合有害事象との関連を検討することとしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目標の症例数は、(i)2020年4月から2022年4月までに高度大動脈弁狭窄症(AS)に対する経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)を施行する連続100例及び(ii)2020年4月から2022年4月までに高度僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対する経皮的僧帽弁接合不全修復術(TMVr)を施行する連続50症例としている。 研究計画の段階での症例数の設定として、当院での年間治療件数から概算すると、実現可能な症例数であるが、2020年にCOVID-19の感染拡大のため、一時的に症例登録が減少しているために研究の進捗状況はやや遅れていると判断せざるを得ない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後も症例登録をさらに継続して増加していくとともに、治療後のフォロー・予後調査((i). 主要評価項目: 半年後におけるQOL・症状・運動耐容能の改善 及び(ii). 副次評価項目: 1年における全死亡、心不全入院の複合有害事象)をすすめていく方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年にCOVID-19の感染拡大したために、症例登録が研究計画の段階と大きく異なった。そのため、次年度使用額が生じたものと考えている。今後の使用計画としては、症例登録期間を延長するなどの対策を講じて解決に努める予定である。
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