慢性心不全(CHF)患者に対して、心エコーで三尖弁閉鎖不全症(Tricuspid regurgitation[TR])の重症度を評価し、それと予後や心肺運動負荷試験(CPET)での運動耐容能、心不全症状との関連を明らかにして、高精度にCHF患者のリスク層別化を行うことを目的にした研究を行った。結果として、TRの重症度は高いほど、心不全症状、運動耐容能、予後が悪いことが明らかになった。本研究結果から、CHF患者のリスクを層別するうえでTR重症度が有用であることが示された。CHF患者の予後を改善するために、TRを標的とした治療法の有効性を示すようなさらなる研究が必要であることが示唆された。
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