合計123名の特発性心筋症患者に対して心筋症に関連した遺伝子解析を行った。また、包括的な心エコー図検査を行い、データベースの作成を行った。結果、123例中、40例(33%)の患者において心筋症の発症に関連すると考えられる遺伝子変異を認めた。内訳は、ラミンA/C遺伝子変異が16例、タイチン遺伝子変異が7例、それ以外の心筋症関連遺伝子変異が17例であった。タイチン遺伝子変異を伴う患者は登録時の左心機能は低下しているが、治療に対する良好な反応が認められた。ラミンA/C遺伝子変異を伴う患者は治療に対する左心機能の改善を認めず、右心拡大と三尖弁逆流の増悪を認め、右心不全の進行を来す可能性が示唆された。
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