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2020 年度 実施状況報告書

原因/感受性遺伝子Hot-Spot変異導入モデルを用いた肺高血圧症の分子病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17161
研究機関杏林大学

研究代表者

百瀬 裕一  杏林大学, 医学部, 助教 (60795798)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード肺動脈性肺高血圧症
研究実績の概要

肺動脈性肺高血圧症(PAH)は難治性循環器疾患であり、低浸透率だが原因遺伝子としてBMPR2が発見され10年以上が経過した。しかし、BMPR2変異が発症・表現型に繋がる過程、性差や妊娠等の生理的因子が発症に深く関与する機構は未解明のままで、自然発症疾患モデルも確立されていない。我々は血管疾患に共通する可能性の高い感受性遺伝子RNF213のHot-Spot変異をPAH患者に高頻度に見出し、原因遺伝子と感受性遺伝子の相乗作用による発症という仮説に至った。これを検証するためBMPR2とRNF213の両者にHot-Spotに変異を持つマウスを作製した。今後は自然発症疾患モデルの確立を目指してさらなる研究を継続する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

我々は原因遺伝子の変異と表現型発症の間には感受性遺伝子と(または/さらに)生理的因子が介在する事を検証するため、CRIPR/CAS9遺伝子編集技術を用いて肺動脈性肺高血圧症(PAH)の原因遺伝子Hot-Spot変異(BMPR2-R899X)及び血管疾患に共通の感受性遺伝子Hot-Spot変異(RNF213-R4910K)を持つモデルマウスの作製を行い、その過程でBMPR2-R899X変異ホモ個体が致死である事を確認した。当初の計画に沿って実験が継続されており、おおむね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

今後は、疾患モデルを作製するには原因遺伝子に加え感受性遺伝子が必須か、遺伝的因子に加えて生理的因子も必要か、遺伝的因子・生理的因子・環境因子がどのように相互作用し表現型に至るのか、について解明するために、作成した遺伝子改変動物およびその組織を用いた実験を継続していく。

次年度使用額が生じた理由

遺伝子改変動物の繁殖と実験匹数確保の都合から、動物組織を用いた解析を一部次年度に実施することとしたために次年度使用額が生じた。翌年度として請求した助成金と合わせて、組織解析に使用する予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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