肺高血圧症は慢性閉塞性肺疾患(COPD)の主要な合併症の一つであり、肺高血圧症、右心不全は予後不良因子であることが知られている。 今回、COPD患者において吸入薬の開始(変更)前後の血漿中のエンドセリン(ET-1)の変化につき検討したところ、血漿中のET-1は吸入開始後に低下していることが判明した。エラスターゼ誘導性COPDマウスモデルを作成したところ、血漿中のET-1濃度はエラスターゼ投与群で有意な上昇がみられた(p<0.01)。このCOPDモデルに対してブデゾニド/ホルモテロール/グリコピロニウムなどで治療効果を見たが、全ての治療群で有意なET-1濃度の減少が見られた(p<0.05)。
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