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2021 年度 実施状況報告書

Stevens-Johnson症候群気道粘膜障害における自己免疫機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17188
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

金子 美子  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30768825)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードStevens-Johnson症候群 / 腫瘍随伴天疱瘡 / 閉塞性細気管支炎 / 自己抗体
研究実績の概要

主に、血液悪性腫瘍に合併する腫瘍随伴天疱瘡(PNP)と、薬剤に起因し発症する重症薬疹であるStevens-Johnson症候群 (SJS)およびその重症型である中毒性表皮壊死融解症 (TEN)の臨床症状は非常に酷似している。本研究はその類似性に着目し、背景にある免疫学的機序の共通性を明らかにすることで、稀少難病である SJS/TENの病態解明の糸口とすることを目的とする。慢性呼吸器合併症をもつSJS/TEN患者を対象に、PNPに関連する自己抗体(抗Dsg3/1抗体、プラキンファミリー蛋白抗体)の血清免疫学的検討を行う。なかでもSJS/TENの代表的な呼吸器後遺症である閉塞性細気管支炎症例においては、閉塞性細気管支炎合併PNPと関連が示唆されているエピプラキン抗体の検討に着目する。昨年に引き続き当院眼科SJS外来通院中、もしくはSJS患者会の患者でSJS/TEN発症以来持続的に呼吸器症状を有する患者を、SJS呼吸器外来診察時に同意 取得・患者集約を行い、検体の収集を行った。昨年から引き続きCOVID感染症蔓延による定期外来受診控えの影響で検体集約は難航したが、しかし現在3名の呼吸器症状を持つSJS/TEN症例 7検体、主に眼後遺症を持つSJS/TEN症例検体10検体の収集を行った。次年度は、引き続き上記血清学的検討を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本学は2018年よりSJS/TEN呼吸器併存症臨床研究(ERB-C-1245京都府立医科大学承認)を実施し、当院SJS/TEN専門外来・患者会を通じてSJS/TEN呼吸器合併症を有する患者の診療を行っている。昨年は社会状況(COVID-19感染症蔓延)によりSJS/TEN患者の定期外来通院が減少したため患者集約が予定よりも遅れたが、発展的に眼症状・呼吸器症状の対比検討を行う目的に今年はSJS専門眼科外来通院中の患者からも該当症例の洗い出しを行い、稀少疾患ながら検討に値する症例集約を得た。

今後の研究の推進方策

引き続き次年度も症例集約・検体収集は継続する。現在収集しえた呼吸器後遺症を示す症例7検体、主に眼後遺症をもつ症例10検体を用いて、腫瘍随伴症候群との関連が示唆されている抗エンボプラキン抗体、抗ペリプラキン抗体、抵デスモプラキン抗体、抗 Dsg3/1抗体を測定する。特に閉塞性細気管支炎症例との関連が示唆される抗エピプラキン抗体について、後遺症程度との関連を検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 図書 (1件)

  • [図書] Derma. 皮膚アレルギー診療のすべて「重症薬疹の肺障害」2021

    • 著者名/発表者名
      森田栄伸
    • 総ページ数
      242
    • 出版者
      全日本病院出版会

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公開日: 2022-12-28  

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