がん治療において、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は、がん細胞の免疫逃避を防ぎ、体の防御機構を効果的に活性化します。しかし、この治療には副作用として薬剤性肺炎があります。我々の研究では、この肺炎発症における免疫細胞の役割を明らかにし、副作用の治療法を改善することを目指しました。その結果、PD-1とTim-3という特殊なマーカーを発現する免疫細胞が薬剤性肺炎の発症に深く関わっていることが判明しました。この研究から見出されたマーカーは、ICIによる薬剤性肺炎の新たな治療戦略への可能性を示し、より安全ながん治療の実現を通じての社会貢献が期待されます。
|