本研究は、BMPR2変異を伴う遺伝性肺動脈性肺高血圧症(PAH)の肺血管リモデリング(PVR)におけるPERK-eIF2シグナリングの分子病態の解明、及びPERK-eIF2シグナリングの新規阻害薬の創出を目的として開始した。PAHモデルマウス由来肺動脈平滑筋細胞(PASMCs)では、PERK-eIF2シグナリングを介してPDGFRβ陽性PASMCsの発現が亢進していることを確認した。トラゾドン及びその類縁体はPDGFRβ陽性PASMCsの発現を抑制すること、PVRを改善する結果となり、将来の創薬候補として期待される成果となった。
|