オシメルチニブは、EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌患者対する標準治療薬であり、約70%の症例において奏効することが知られている。髄液移行性も高く中枢神経系(CNS)病変に対する有効性も高い一方、長期治療中に髄膜癌腫症や脳転移等のCNS転移が耐性獲得による病勢増悪の場となり患者のQOLを著しく低下させることが多い。本研究では、オシメルチニブ耐性LMC in vivo イメージングモデルから樹立したがん細胞株(GOR#2)よりKRAS-G12V変異を検出し、in vivoにおいてオシメルチニブとMEK阻害薬との併用で耐性を克服できる可能性が示されたことに大きな意義があるものと考える。
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