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2020 年度 実施状況報告書

カプサイシン咳感受性を基軸としたCOPD患者の入院加療に関わるリスク因子の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K17220
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

福光 研介  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40824248)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードカプサイシン咳感受性
研究実績の概要

慢性閉塞性肺疾患(COPD)はタバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じる肺の炎症性疾患であり、近年患者数が増加傾向にある。COPD患者の入院は死因に直結するだけではなく、医療費高騰にも関わる喫緊の課題である。従って、COPD患者の入院加療に関わる因子を探索することは、COPD患者の予後の改善につながる可能性があるばかりか、医療費高騰の抑制にも貢献する可能性を秘めている。
我々のグループは唐辛子の成分であるカプサイシンに対する咳感受性がCOPDの増悪と関連していることや、カプサイシン咳感受性の低下が肺炎の発症に関係していることを報告した。従って、我々はカプサイシン咳感受性に着目して、安定期のCOPD患者を対象に、カプサイシン咳感受性試験や肺機能検査、血液検査などを含めて評価した後、前向きに1年間経過観察し、入院加療の有無に分けて、COPD患者の入院加療に関わる因子を調査する研究を立案した。
当初、症例集積期間は2021年3月31日まで、観察期間は2022年3月31日までの予定であった。また、本研究は名古屋市立大学病院(以下、当院)と静岡県立総合病院との共同研究であり、目標症例数は当院で100例、静岡県立総合病院で50例であるが、2021年3月31日時点で目標症例数には達していない。
研究計画調書に記載した通り、当初の計画通りに症例集積が進まなかった場合は、症例集積期間を1年間延長し、2022年3月31日までとし、観察期間を2023年3月31日までとする方針としている。従って、現在も引き続き症例集積を継続すると共に、既にエントリーした症例に関しては、入院加療の有無を前向きに観察中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、外来におけるCOPD患者数が減少していること、ならびにアストグラフを用いたカプサイシン咳感受性試験が行いにくくなっているため。

今後の研究の推進方策

症例集積期間を1年間延長し、2022年3月31日まで症例集積を継続し、それに伴い、2023年3月31日まで入院加療の有無を前向きに観察する予定である。しかし、新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、外来患者数が減少していること、ならびにアストグラフ法を用いたカプサイシン咳感受性試験が感染対策の問題から行いづらくなっており、新型コロナウイルス感染症の蔓延が落ち着かない限り、十分な症例集積、ならびに検査施行は難しいと考える。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、研究が当初の予定通りに進捗しなかったこと、ならびに学会参加ができなかったため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は研究の進捗状況に併せて、バイオマーカーの測定や学会参加費など他の項目に使用させていただく予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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