WNK1/4のダブルノックアウト細胞の作成は困難であったが、腎集合管培養細胞においてAQP2の機能亢進に重要と推定されるミオシン軽鎖キナーゼ(MYLK)をCRISPR-Cas9ゲノム編集技術を応用してノックアウトし、リン酸化プロテオミクスを施行し解析した。その結果、MYLKは従来知られていたミオシン軽鎖をリン酸化するだけでなく、種々の細胞骨格および小胞輸送に関わる働きをしていることが明らかになった。実際にMYLKをノックアウトした腎集合管細胞ではAQP2の頂側膜からのエンドサイトーシス後の小胞輸送が障害されており、AQP2の機能調整にMYLKがどのように作用しているか明らかにすることが出来た。
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