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2020 年度 実施状況報告書

Na輸送体を効果的に解析可能な腎尿細管3次元培養モデルによる高血圧発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17252
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

水口 建  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30814511)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード腎尿細管スフェロイド / 3次元培養 / Na輸送 / RNAシークエンス解析 / 細胞極性 / 腎臓発生
研究実績の概要

2020年度の研究計画として、①腎尿細管細胞の3次元培養モデルの確立、②本実験モデルを用いたNa輸送の解析を立案した。結果として腎尿細管細胞の3次元培養モデルを用いて独自のNa輸送解析を実行することができた。まず計画①では、腎尿細管細胞を3次元培養することによって引き起こされる形態学的な変化を免疫蛍光染色や電子顕微鏡で観察した。3次元培養の腎尿細管細胞は細胞極性を有したスフェロイドを形成し、尿細管様の管腔構造を持つことが確認された。次に計画②では、生理学的な変化としてNaインジケーターやNa, K-ATPase阻害剤を用いてNa輸送能を解析した。腎尿細管スフェロイドはNa, K-ATPase依存性にNa輸送能が著名に活性化していることが見出された。そこでNa輸送能の変化の理由を調べるため、Na, K-ATPase α1を免疫蛍光染色で観察し、さらにmRNAやタンパク質の発現量の変化を検討したが説明できる結果を得られなかった。
計画①と②の結果をさらに発展させるため、RNAシークエンス解析を実施して生理学的及び形態学的な変化の理由を探索した。その結果、腎尿細管スフェロイドでは腎臓発生に関わる遺伝子群の発現が有意に上昇していること、グルコースやアミノ酸のトランスポーターの遺伝子が上昇していることなど興味深い結果がいくつか確認された。予定していた研究計画を進めることが出来たため、ここまでの研究成果をまとめ論文投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定していた研究計画を進めることが出来たため、これらの研究成果をまとめて論文投稿まで行った(投稿中)。

今後の研究の推進方策

研究対象としていたNa輸送体(Na, K-ATPase)で予定通りの結果が得られなかったため、他のNa輸送体に着目して研究を進める方針としている。候補として挙げるNa輸送体は本年度のRNAシークエンス解析の結果からすでに選定されている。また、腎尿細管スフェロイドで発現が上昇していた腎臓発生に関わる遺伝子についても調べる予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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