研究課題/領域番号 |
20K17253
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
村島 美穂 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40771837)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 急性腎障害 / 前向きコホート |
研究実績の概要 |
急性腎障害(AKI)のハイリスク群が推定糸球体ろ過量60mL/min/1.73m2未満、尿蛋白定性2+以上であることをこれまでの後ろ向きコホートデータより同定した。また、AKI発症率の高い状況が心臓血管手術、全身麻酔科の腹腔内手術、化学療法であることも同定した。当院で、これらの症例がどの程度あるかを診療情報部に依頼し、電子カルテからデータを抽出し、十分な症例数があることを確認した。これらの患者を対象に研究を行うことを決め、関係各科(心臓血管外科、消化器外科、臨床腫瘍部)に研究の意義、方法について説明を行い、協力の了解を得た。研究計画書を作成し、倫理委員会の申請を行い、倫理委員会の承認を得て、被験者を登録する準備を整えた。今回の研究では、AKI後のQOLも評価することを計画しており、SF-36の使用許諾を申請し、承認を得た。研究を開始する準備が整い、これから患者の登録を行っていく予定である。また、日本腎臓学会西部学術大会、及びアメリカ腎臓学会(American Society of Nephrology)の総会に参加し、AKIに関する研究について情報収集を行った。今後、CTでの腎容積の測定や、体液組成分析装置を用いた体液分布なども、評価項目として追加していくことを計画し、腎容積測定ソフトであるVincentの導入を計画している。体液組成分析装置については、すでに購入しており、今後利用を行っていく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウイルス感染の拡大のため、諸手続きが遅れたとともに、関係各科の責任者交代などがあり、各科への説明、協力の了解を得るのに時間がかかったため、やや進捗が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
被験者登録の準備が整ったため、今後、被験者の登録、追跡、データ収集を行っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルス感染拡大のため、学会がオンライン開催になり、学会参加のための旅費を使用しなかった。また、研究の進捗の遅れのため、研究に使用する検査キットの購入もまだ行っていないため、次年度使用額が生じた。被験者登録の準備が完了したため、次年度に、検査キットの購入を行うのに使用する。
|